冬 近 し


 

昨日……………

葉を落とし尽くした銀杏の梢に          

多彩な夏の幻想を葬った



そして 今日  

仄かな 悔恨と諦観の中に

沈鬱な冬の日が近づいてくる

ビル街の並木が息をとめ

硬質なアスファルトに落ち葉が乱舞する

そぼふる小雨は 出来たてのネオンを

乱れ散らし それだけの世界を作る



しどけなく 酔いしれた 女、男

自嘲めきながら十字を切る



ちょうど

その頃

木枯らしが 黄昏の挽歌を奏でる


そして

落日が トロイカに乗って過ぎる

存在は灰と化し

夜の中に 生きようとする 心だけが

息づいている

単調な心臓の鼓動